人はどこから来てどこへ行くのか、という深遠なテーマとは全く無関係な日常の記録


by itn_m
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東北太平洋側の現状 完結編

そして福島県に入った。

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相馬市新地。
ここは田んぼが広がっていた。
まだ塩分が抜けないのか、耕作を放棄してしまったのか

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松川浦漁港側の公園。
時間が止まったままだ

その一方
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崩れた堤防で釣りをする人々。
海岸に人の気配がなかっただけに、ここは活気に満ちているように見えた

日が沈みかけてきたので、目的の南相馬に急ぐ。
1700前に着けばボランティアスタッフに会えるだろうと思っていたのだが…
玄関から中を伺うと広い事務室ではスタッフがミーティング中だった。
顔が見えた何人かがいたが、表情は真剣でとても声を掛けづらい雰囲気である。
ミーティングが終わるのを待って話を聞けばボランティアは確実にできるだろう。
だが、これから車中泊をして翌日作業をする気力はもう残っていなかった。

せめてほかに誰かいないかと駅へ行った
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明るく写っているが薄暗い。
自転車もたくさん止まったままだ

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街に人の気配が全くない

それもそのはず、警戒区域から外れただけで夜間の宿泊はできないからだ。
ボラセンができているのだから地域の人々も戻ってきていると勝手に思っていた。
全く現地のことを知らなかった。
警戒地区に入れたのだが、やはり根本的におかしい。
距離にして10kmほどの原町では普通に人が生活しているのにだ。
2年前不安そうにスーパーで話し合っていた人々がいた、遠く離れた飯館村も今は全く人の気配がしなかった。
人の住んでいない信号と街灯、一部自動販売機の光だけの街は異様だった。
一昔前のSFの世界で描かれていた荒廃の未来が現実にそこにはあった。

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2年前はここの200mほど先にバリケードがあり、一般人は立ち入り禁止だった。

ボランティアという目的は果たせなかったが、今回の東北行は少なくとも自分にとって意義はあった。

ここ何年か感じていた違和感が、今回東北に行ったことではっきりした。

国は破綻しそうな大企業には惜しみなく手を貸すが、本当に助けが必要な国民に対してはほとんど手助けしないことである。
そのための税金のはずなのにだ。
原発維持や防潮堤や新しい道路より先に、災害にあって日々の生活に困っている人のためにお金を使うことが本筋だろう。
だが、そういう動きは全く見られない。

自分の身は自分で守るしかないのだろうか…
Commented by あかじい at 2013-11-16 09:43 x
いやああ、おつかれさん。興味深く読ませてもらいましたよ。
被災地を見てもらうってことは、非常にありがたいことです。通過型定点観察ってのもいいね。
ボクなんか、あまりにも日常的に見てるので間隔が麻痺しちゃってる部分もあるからね。
しかし、滞在型観察もいいかなぁって思うね。ぜひ時間をみつけてやってみてくださいな。あと半歩だったね。笑
Commented by itn_m at 2013-11-17 00:07
その節はいろいろありがとうございました。
一気に南下してさすがに力つきました。今回も考えさせられることが多かったです。
近くにいないと見えてこないこと、逆にいることで見えなくなっていることもあるかと思います。滞在型も必要ですが、広過ぎてどこに絞るかが難しいところです。また伺います。
by itn_m | 2013-11-16 01:56 | 外出記 | Comments(2)