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人はどこから来てどこへ行くのか、という深遠なテーマとは全く無関係な日常の記録


by itn_m
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東北太平洋側の現状 後編

11/3の朝に石巻に到着し、知人から教えてもらったボランティアセンターを探した。
うろうろしていたのだが、それらしき場所が見つからない。
人に聞けば良いのだが、その勇気が出てこない。今まで何もしてこなかった後ろめたさだろうか。
情けない話だが、結局何もできず石巻を後にし、もうひとつ教えてもらった南相馬を目指すことにした。

意図した訳ではないが、2年前とは違うルートを通った。
松島も初めて通ったところだが、普通に観光客もたくさんいて、津波の跡は見受けられなかった。
地形が幸いして被害が少なかったというのは本当だった。
塩竈を通過し、多賀城の蒲生海岸で津波被害と遭遇した。

そして大きな被害のあった名取市閖上へ入った。

東北太平洋側の現状 後編_e0189021_21534960.jpg
なにもかもなくなり、どこが住宅だったのか田畑だったのかわからない。
この方向に住宅地があったはずだが草地と化していた

東北太平洋側の現状 後編_e0189021_21534720.jpg
ここから先の海側は工事関係か地域住民しか立ち入れない区域になった。
この道路と平行にかさ上げ道路ができるのだろうか。

さらに海岸には
東北太平洋側の現状 後編_e0189021_21534892.jpg
このような堤防が作られている。
これは延々と南に30kmにも及ぶそうだ。
これにかさ上げ道路がどう絡んで来るのだろうか

東北太平洋側の現状 後編_e0189021_21534859.jpg
堤防から北側。
堤防を見にきた家族の子どもが走っていった

東北太平洋側の現状 後編_e0189021_22274420.jpg
南側は行政区が変わり岩沼市になる。
わかり辛いが中央の開けた場所は千年希望の丘プロジェクトなるものが進捗中で、森による防潮堤も同時に進行している。
自治体によって取り組み方や進捗状況に差があるようだ。
被害の差がそのまま出てしまうのかもしれない

東北太平洋側の現状 後編_e0189021_21534791.jpg
ここにも住宅があった。
車で来ている人たちは元の住人だろうか。
ここに再び家が建てられるのだろうか。
全ては防潮堤ができたあとのことなのだろうか…

東北太平洋側の現状 後編_e0189021_22472455.jpg
そして宮城県沿岸では一番南にある山元町。
名取。岩沼ではまだ人の気配があった。
が、ここは全く人がいない。通る車もほとんどない。
奥にあるのは町立の小学校だ。
この辺りにも人がたくさん住んでいたに違いない。
一地域が完全に消えてしまった。
ここに人が戻ることはあるのだろうか…
見えるものは草地と延々と延びている重厚な防潮堤だけだった

完結編へつづく
by itn_m | 2013-11-15 22:39 | 外出記 | Comments(0)